ヒルクライムのダブルヘッダーはやるもんじゃない
行ってきました、榛名山。
ちゃんとしたヒルクライムは去年の夏以来か。
高崎市榛名支所で門井君とリン君をパチリ。
写真撮るって言ってるのにこのポーズ。さすが若者。自由すぎる。
スタートから暫くの間、この二人の300w巡航にうっかりついて行ってしまい、出だしから全力を出すというヒルクライムの御法度を犯してしまう。
あ、やばい。きつい。
二人に千切られてから自分のペースに戻すまでは結構きつかった。
分かっちゃいるんだけど、でもやっぱりすぐに千切られるのは悔しいから頑張ってしまう。
その後は淡々と自分のペース。コースレイアウトはなんとなく頭に入れておいたので、後半の榛名神社以降のきつい勾配も心の準備ができていたおかげかそれほど苦労しなかった。
52-36に変えたチェーンリングでもギアが足りないという場面もなく一安心。
せっかく買ったチェーンリングをお蔵入りさせることにならず、本当に良かった。
登りきった後も足が残っている感じがしてたので、もう少し早く登れたかもしれない。
登りながら、頂上近くに屹立する名物ちんこ岩男根岩をゆっくり眺め、んー、ハルヒルに出場する女性はこれを必ず目にするわけか…、わいせつ物陳列罪やな、ムハハハ、なんて考える余裕もあったほどだ。
しかし足や心拍はまだ行ける感じだったけど、後半は疲れからか腰が痛くてたまらなかった。
これはちんこ岩男根岩の呪いか?
足はまだパワーが出せそうなのに、腰が辛くて力を出し切れない、そんな歯がゆい時間が結構長かった。
んー、前々からヒルクライムをやると腰が痛くなっちゃうんだけど、なんでかなー?
腹筋や体幹の強さが足らないのかー、ペダリングが悪いのか―、ポジションが悪いのかー。
んー、全部かな。
強風吹き荒れる榛名湖で写真を撮って、早々に下山し、昼飯。
フライングガーデンで爆弾ハンバーグを食べる。
群馬県にはなにもない、なんてひどいこと言うやつがいるけど、ちゃんとハンバーグがあるじゃないか。文明があるぞ、すごいぞ、群馬県。
さて、これからどうしよう?
赤城山登りましょうよ、と門井君。調べると榛名山から結構近い。車で30分くらいだ。
ほー、いいんじゃない?せっかく群馬という秘境まで来たのにヒルクライム一本だけというのは寂しいしな。
え?マジで登るんですか?とリン君は乗り気ではない。
クライマーのお前がそんなんでどうする。
渋る彼をなだめて赤城山アタック。
おー、道がまっすぐで登りやすいんじゃないか?これなら余裕でいけるっしょ!
しかしこの後大後悔することになる…。
そもそもヒルクライムを二本連続でやるほど、自分は体力がなかった。
中盤以降は体力がつき、精神力のみで登るという苦行となってしまった。
ほらー、スギモトさーん、どうしたんですかー?200w切ってますよー?
門井君は元気だ。体力お化けだな。脳みそまで筋肉で出来ているに違いない。
そしてうるさい。
ほら、ここは平坦ですよ!(5%)
あ、この次こそ下りですよ!(10mほどの3%の後、9%)
もはや彼への殺意をエネルギーに変えて登るしかない。
心のパワーメーターは常に300wなのに、サイコンは180wしか出ない。おかしい。
後ろを振り返ると、いつの間にかリン君がいない。LINEを見ると、
「駐車場で待ってます」
おのれ、裏切者め。こうなったら意地でも登り切ってやる!
しかし彼の判断は圧倒的に正しかった。
気合と根性で登りきる。
赤城山の頂上はガッツリ雪が残っていて、気温はゼロ度。
鬼寒い。
直感で悟る。
あ、これ、下りはやばいんじゃないかな?
そして本当に、下りは地獄だった。
余りの寒さに指は真っ赤に固まり、ブレーキもまともに引けない。
途中途中で立ち止まって腹に手を突っ込んで温めないと、とてもじゃないけど走り続けることができない。
走っている最中、ガタガタと車体が震えるので、風で煽られているのかと思ったが、自分の体が寒さで震えているだけだった。
本当に、死ぬかと思った…。
なんとか駐車場にたどり着いた我々を、待っていたリン君は、ほれ、みたことか、という顔で出迎えてくれた。
いや、まったく、軽い気持ちで山に登るもんじゃないな、と身に染みて分かった。
帰りに山岡家に寄り、ラーメンで凍えた体を温めた。
なんという旨さ…。
群馬県は山しかないと思っていたけど、ハンバーグもラーメンもあることが分かった。れっきとした文明県じゃないか、すばらしいぞ、群馬県。
さあ、来月は富士ヒル試走ですね!と門井君。
次も二本登りましょうか!
彼の脳みそはラーメンと筋肉で出来ている。